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三元ラセン管工業が日本の優勝企業に

by Michael Battaglia

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
三元ラセン管工業は、金属製のフレキシブルチューブ(1)とベローズ(※2)の製造、 卸と小売販売を行なっている大阪の製造企業で、1974年、 フレキシブルチェーブのメーカーとして創業しました。
 
当時、 チューブそのものを作る会社は大阪では数社しかなかったため、卸売事業を専門に多くの部品メーカーを顧客化して成功していまし た。しかし、競合メーカーの参入が進む中、 価格競争が激しくなるにつれて業績が激しく落ち込み、 莫大な負債を抱えるようになります。
 
そのような中、1995年に創業者が急逝。 この危機的状況下で社長職を受け継いだ高嶋氏は、 後継者難で廃業することになったという取引先メーカーから、 ベローズ製造の事業の譲渡を持ち掛けられます。
 
卸売のみでは事業が成り立たなくなっていた中、ベローズを使って「新たな事業戦略を打ち出せる」と喜ぶものの、 譲渡を持ち掛けてきた企業の取引先大手が三元ラセン管工業を視察 に訪れた際に、「工場が汚いので取引ができない」 と告げられます。
 
このことに大きなショックを受けた高嶋社長は、 “会社の変革”を決意し、 この時から様々な取り組みに乗り出すことになります。
 
 
【会社変革への取り組み】
まず、従業員の意識改革も含めて品質向上を目指すという目的で、 「ISO9001」の認証取得に取り組みました。 外部コンサルタントに頼らずに自分たちの手で社内勉強会を重ね、 3年間を掛けて、2000年に「ISO9001」を取得。
 
その結果、従業員の自信にも繋がり、 それぞれの技術向上のための取り組みや、 業界の展示会参加なども積極的に行うようになりました。そして、 さらなる販路を拡大していこうとする中で、 インターネットの活用に取り組むこととなります。
 
 
【インターネットの活用】
2004年、「e製造業の会」の勉強会に参加し、他の中小企業が ホームページ(以下、HP)をうまく活用することで、 受注実績を上げていることを知り、講師が強く言っていた「 今の時代はネットだ」という言葉に感化され、その年の10月、 自社のHPを全面的にリニューアルします。
 
同社のベローズはミリ単位の細かなオーダーに対応可能であり、 安価で製造でき、納期も短いという特徴を持つため、 このメリットを活かした「受注生産」に目を向けて、営業ツールとしてのHP活用を開始。改善を重ね、 以前はHPでの受注は一件もなかったが、 リニューアル後には大企業や大学の研究室などからの発注が急増し ました。
 
続けて、2005年、 高嶋社長はブログを開始して情報発信を積極的に行なうことで、 企業ブランドの好感度アップに繋げます。現在では、 3つのメインとなるブログ「ベローズ案内人」、「社長日記」、「 BMB(大阪府のビジネスマッチングブログ)」を、 休日以外はほぼ毎日更新し続けています。
 
その他にも三元ラセン管工業は、「フレキ&ベローズ」、「 ベローズ」と2本のブログを公開しており、 計5本のブログでマルチに情報発信を行っています。
 
 
ISO取得からの一連の企業努力の中で、① ネットを活用した情報の可視化 → ②隠れたニーズの掘り起こし → ③顧客が増加 → ④扱う情報量の増加 → ⑤ 情報処理のための次なる情報化を進める、といった流れで、 ITを効果的に利用しています。
 
 
※1フレキシブルチューブは、 自由に曲げられる柔軟性の高い金属パイプで、 水道やガスの配管を始め幅広く使われている。

※2ベローズは、振動、高温、真空などの条件下で耐久性が高く、 伸縮性やバネ性を備えた蛇腹状の金属パイプである。